変わる、車の燃費表示=実態に近く、マツダが先陣

自動車のカタログに記載される燃費の表示が変わる。政府が2018年10月以降に発売される新型車から国際的な試験法を導入するためで、消費者は実態により近い数値を参考に車を比較できるという。自動車各社が対応に追われる中、マツダは2日、先陣を切って夏に発売する小型のスポーツ用多目的車(SUV)のガソリンエンジン車で新方式を採用すると発表した。

 燃費は現在、日本独自の試験法に基づく一つの数値だけを表示している。現行方式は理想値に近い。実際に走らせたときの燃費は、アクセルの踏み方などで差が出るため、一般にカタログの数値を2~3割下回るとされる。

 新方式は「市街地」「郊外」「高速道路」を走行する場合を想定した三つの数値と、これらを組み合わせた総合値の四つの表示を義務付ける。国連が14年に定めた国際基準にのっとった。実力に近くなることから、カタログ上の燃費は現在より悪くなる。

 国土交通省によると、マツダが新発売するSUV「CX―3」のガソリンエンジン車が新方式の適用第1号だ。マツダは実際の燃費を重視した車づくりを進めており、いち早く導入することで消費者にアピールする狙いがある。