「たからの水」 で洗車に困惑

大分県日田市の「小野民芸村ことといの里」にある地下水の無料給水施設で、洗車する人が相次いで目撃されている。英彦山水系に属し、まろやかな味わいが人気の水は県内外の人に重宝がられているが、心ない使用方法に地元住民は困惑。管理する市観光課は住民の情報提供を受けて5月から給水施設の蛇口付近に「洗車禁止」のパネルを張って注意を喚起している。

⇒【画像】洗車を目撃した女性が注意すると「誰でもやっている」などと開き直られたことも…

 洗車を目撃した女性(62)や同課によると、洗車は2016年春ごろから目立つようになった。今月7日までに少なくとも5回は目撃され、車のナンバーは「大分」や「久留米」などがあったという。直近では5月上旬に女性が軽乗用車を洗い、バケツにくんだ給水施設の水で流している様子が目撃された。見つけた女性らが注意すると「誰でもやっている」などと開き直られたという。

 施設は約20年前に整備され「おいしい」との評判が口コミで広まった。多くの人に喜んでほしいとの願いから「多嘉良(たから)の水」と呼ばれているだけに、同課は「洗車は蛇口を長時間占領することにもなり気分がいいものではない。誰もが気持ちよく使えるよう考えてほしい。貴重な資源なのでマナーを守って」としている。